続 絵葉書の歴史について(朝日新聞報道から)
前回、絵葉書の歴史について蘊蓄をかたむけましたので、関連して書いておこうと思いました。
2020(令和2)年10月3日付朝日新聞夕刊の一面を飾った記事について少し言及してみたいと思います。と言っても私ごときのコメントなど大した内容ではないのですが、記事の内容は大したものなのです。
「絵はがき文化 開化の一枚」「120年前 認可当日の消印発見」と見出しが掲げられた記事ですが、はやい話、1900(明治33)年10月1日付消印が押された古絵葉書が発見されたという、その道では大した発見なのです。
(記事を画像で紹介したいところですが著作権に引っかかるのでできません。気になる方は図書館などで探していただければと思います)
記事内容は以下のようなものです。
「確認された絵はがきは、表面の1銭5厘の切手の上に明治33(1900)年10月1日の消印が押され認可初日に使われたことを示す。裏面には海辺の灯台のようなものが印刷されており、文字は書かれていない...」
1900(明治33)年10月1日といえば何度も書いていますが日本における絵葉書の出発点として記録される日付です。逓信省令第42号で、郵便規則第18条に私製葉書の規定が含められたのがこの日付からなのです。
この日付以前から海外の絵葉書文化に触れていた明治の先人たちがいましたので、当然「あるだろう」と考えられてきた日付の絵葉書なのです。東京のオークションに出たものらしいですが、落札したのはこの世界では有名な方で京都にいらっしゃる方です。(なお、記事内でコメントをしておられる方は私が寸葉会でずいぶんとお世話になっている方で、この方も京都在住の方です)
当時の絵葉書趣味を持つ人物が記念に自分あての絵葉書を出した、というもののようです。「この日」について感想を付記していてくれたらよかったのになあ、とこれは個人の感想です。しかし記念日にその日付を記録し形として残したい、という気持ちはよくわかります。配達されてきた絵葉書を見てずいぶんと嬉しかったことでしょう。
私の絵葉書蒐集のスタンスは、「広く浅く」写っているものの歴史を追いかけてみたい、というそれだけのものなのですが、このような発見が記事になるという事は胸が躍ります。古絵葉書が文化として社会に認知されていると考えてよいのでしょうか(職場で趣味を答えても頭の上に「?」しか見えません。関心を持ったコメントなんか聞いたことがありません。なので「旅行」「歴史散策」などと当たり障りのない趣味を、最近は答えてしまうのです)
それほど認知されていないと思われる趣味なのですが、最近は復刻版の絵葉書も販売されたりしているので少しは変わってきているのでしょう(そう思いたい。けれど認知が広まりすぎると単価が上がって入手しにくくなるというジレンマが...)。
ちなみに妻に対してこの記事の意義を熱弁したのですが、まったく反応がありませんでした。悲しいことです。
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